聞こえるのは、私と蒼永の心臓の音だけ。 「――咲玖の全部、俺にくれる?」 そんな風に言われて、ダメなんて言えるわけないのに。 「……はい」 二人の鼓動が重なり合い、溶け合って一つになる。 私の全てを蒼永に委ねた。 「蒼永、好き……っ」 零れ落ちた言葉を掬い上げて口付けて、もっと大きな愛で包み込んでくれる。 「俺も愛してるよ」 大好きな人と直接触れ合う幸せを知った初めての日を、一生忘れないと思う――。