え……?
いつもより大きめの声に驚いて、藤田くんを見返す。
「だって、白凪ちゃん平気そうじゃねーじゃんっ。
無理して笑ってんのバレバレすぎ!」
「……心配かけてごめんね。
でも本当に大丈夫だから。気遣ってくれてありがとう」
私はソファから立ち上がる。
立ち去ろうとする私の腕を藤田くんが掴んだ。
「…行かせらんねーよ」
「藤田くん……」
「だって、今日楽しみにしてたんだろ?
いつもよりおしゃれしてたのも、あいつのためなんだろ?
なのに、一人になってずっと寂しいの我慢して笑ってるくらいなら、やめちゃえばいいじゃん…っ。
俺ならそんな気持ちにさせないのに……!」
――藤田くん……?
「……あっ、ごめん、今のは……」
藤田くんは慌てたように顔を赤らめ、一度は口を噤んだけれど、意を決したように顔を上げた。
「俺は白凪ちゃんのことが……」
「ごめんね。」
「……!」
「私、好きな人がいるから。
その人のことしか考えられないの」
言葉を遮ることをして申し訳ないと思ったけど、その先の言葉を聞いてはいけない気がした。
「また明日ね」
「……っ、また明日……」



