クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ



「そっか、九竜くんからまだ連絡ないんだ」

「無事だといいな」

「ありがとう。二人とも楽しんできてね」


二人と別れ、ロビーのソファに腰掛ける。
ほとんどの人が散歩に行くみたいで、すごく賑わっていた。

中にはカップルで一緒に行く人たちもいるみたい。


「…………。」


蒼永に電話をかけてみた。
コール音が数回した後、留守電に変わる。

蒼永、電話も出てくれない……。
やっぱり何かあったんじゃ――……


「――白凪ちゃん!」


ハッとして、目頭を拭って笑顔で振り返る。


「藤田くん!よく会うね〜」

「…夜の散歩、行かないの?」

「うん、私はパス〜」

「……」


すると、藤田くんは私の隣のソファに座った。


「じゃあ俺もパス!」

「え……」

「俺もここにいていい?」

「えっ、うん……」


――と、思わず答えちゃったけど。

やっぱり藤田くん、心配してくれてるのかな?


「……あの、私は大丈夫だよ」


努めて明るく言った。


「蒼永から連絡あるかもしれないから、待ってようって思っただけで」

「……そう、なんだ」

「だから、気にしないでね」

「っ、気にするよ!」