女の子は、やはり渡り廊下の柵の陰に隠れるように小さくうずくまって座っていた。 思わず声をかけてしまいそうになったけど、 「今はまだ声をかける時ではない」と言うお父さんの声が脳内に響き、 衝動をぐっと堪えた。 小さくうずくまる女の子の目からは涙がボロボロとこぼれている。 それを手で拭いながら、必死に涙を堪えようとしている。 私はただそれを見ていることしかできなかった。 なんだか自分がすごく無力な存在に思えた。 気づくと、手には力が入り、固く握られていた。 一筋、涙が頬を伝った。