でも...


私のノートから何かを写しとっている葛生君を

改めて見る。



「...何だよ」

私の視線が気になるのか、

ノートで視線を遮りながら

迷惑そうにする。



「葛生君て、いい人なんだけどなあ。」


勿体無い。

と、これは心の中で思った。