教室に入り、席に着くとすぐに次の授業が始まった。


「…」

なぜだか知らないけれど、私は今、隣の席の葛生君に睨まれている。


前、見てくれないかな…


葛生君が眼を付けてくるせいで、ちっとも授業に集中できない。



…なに?

私、何かしたっけ?



聞きたかったけれど、葛生君の迫力があまりにも凄まじくて、声をかける勇気は出てこなかった。