恋愛は苦手です。でも恋の神様やってます。

え?まじっすか?

切れないの!?

『切れない。その二人はとても強い絆で結ばれる運命にある。』

『じゃあどうすれば……?』

『こればかりはどうすることもできない、神の力でも……人間というものは不思議なものでな。奇跡を起こすほどの想いや願いを持つものがいる。』 

あぁ、さっきのキラキラしてたやつ……まだ出会って間もないのにそんなに強い絆が生まれるのか……スゴイな絆。

そう心のなかで考えていたら、蒼がクスクスと笑いながら言った。

『いや、この殿方が娘とこの青年の関係にまだきづいていないだけだ。もうふたりの恋は始まっているだろう。これだけの強い絆だ、おそらく奥方は気づいている。』

えー………知らぬは父親ばかりなりってこと?
なんだか、可哀想だなあ父親って。

『父親なんてそんなもんだ、いつの世も。』

まぁ蒼がいうんだからいままでも、これからもそうなんだろうなぁ……。
そしてこの事実を大羽様に伝えなければ。





「大羽様、お嬢様とこの方の運命は断ち切ることができません。」

驚いた顔をする大羽様。
最近知り合ったのに!?って思ってるんだろうな。

「おそらく、お嬢様とこの方の運命は既に始まっており……とても強い絆で結ばれております。私共の力を以てしても、切れません。」

「そこまでの強い絆が……。」
下を向いて、じっと青年の写真を見つめている。きっと何か思うところがあるんだろう。



『運命、だからな。』
蒼の言葉に私もうんうん、と頷いた。





大羽様を見送り、やっと部屋に戻った。

運命……。
すごく愛し合ってんだろうなぁ。
好きな人、かぁ。私にはまだまだわからない。愛とか恋とか。
友達として好きな人はいる、世那。
世那が死んじゃったり、遠くに行っちゃったりしたらそりゃ悲しむと思う。

「世那が他の女と結婚したら、どう思うんだ?唯は。」
蒼がいきなり部屋に現れた。

「ちょっ……!!乙女の部屋にしっつれいな!!」

「乙女……(笑)まぁ、乙女だな。それは違いない。」
クスクス笑いながら私を見ている。

「……先程はありがとうございました。」
一応お礼しとこ、色々教えてくれたし。

「みやびはもう教えてくれないからな、なにも。俺が唯を助ける。それで、どうなんだ?世那が結婚してしまったら。」

うーん……そんなのは、ひとつだよね?

「お祝いをしますけど……?」
それ以外に何があんの?って顔で蒼を見た。

「お前は……!!!ほんっとに面白いやつだな……!!!」
腹を抱えてゲラゲラ笑いながら蒼は消えていった。


なんだよいったい!
しっつれーね!

私はぷんすこしながら蒼の消えたあたりをキックした。