恋愛は苦手です。でも恋の神様やってます。

「じゃあ、私はあなたの……?」

「そう、子孫。」
にっこりしながら孫を見るような優しい目で私を見つめていた。

「唯は遺伝が強いから、時間の問題で俺が視えるようになるだろうと話していたんだ。」

あぁ、才能があるって言ってたやつか……。
これは遺伝だったのか!しかも1000年も前の!

「へ、へぇ……そうなんですか。ところで母はあなたのことは……?」

「勿論みやびは全て知っている。俺が視えた時点ですべてを知る権利もあるし、すべての力を使いこなせるように導く義務が俺にはある。」
うんうん、と腕を組み頷きながら蒼は話してくれた。

だから、呪いがつかえるのか……!
とゆーことは、もっと色々なことが出来るんだよね?
そして、それは遺伝なんだよね?ってことは鋏は何なんだろう?

気づいたか、という顔で蒼は鋏のことを教えてくれた。
「それはいわゆる神器だな。俺の力を分け与えている。遺伝とはいえ強く出る者と出ない者がいるからな。強く出たみやびなどは鋏などなくても俺が視えるし術も使える。それ以外の者のために、最低限の術がつかえるようにと与えたものだ。」

なるほど。
家業だもんね占い師。
それすらなくなって路頭に迷ったら困るだろうからとゆーことか。

「……やはり血が薄くなると、占い師や恋神として才能のない者が出てきてしまう。その時に少しでも助けになればなと。」

サポート体制も整えて見守ってくれていたのか。なんつーか、優しいといえば優しいけど甘いといえば甘い……。

「何か言いたいことでもあるのか?」

「いえ何も!素晴らしいお考えです!」
とりあえずヨイショしといた。
このタイプは持ち上げとけばいーだろうと私は判断した。

「ところで。唯は赤い糸が誰に繋がっているのか、視てみたいのか?」

あぁ、そうだった!
それそれ!大事な将来だもんね。

「はい!」
とても良い返事をした。

「……お前の相手も大変だな、どう考えたって……。」
蒼はクスクスと笑いながら私から鋏を取った。

「それじゃ、つまらんだろう。己の赤い糸は視えないようにしてやる。」




キン……ッ……!




鉄の弾けるような音がしたかと思うと一瞬凄まじい光を放った。
だんだん光は丸く、小さくなり鋏の中に消えていった。

「これで、よし。」

「ええぇ!?良くないよ!みたかったのにー!」
私はガックリとその場に座り込んだ。未来の旦那様みたかったなぁ……イケメンなのかどーなのかとかさぁ。

「いつかこれで良かったんだと思う日が来るかもしれんだろ?お楽しみは取っておいたほうがいいぞ。」

そう言って、蒼は手を振りながら消えていった。