翌週。
 藤野先生の歓迎会をするということになった。

 私は夜勤が結構ある週で疲れていたので出たくなかったが、新人が出ないなんて許されないと言われてとりあえず一次会は出ようと諦めた。

 居酒屋に何故こんなに看護師が来ているのとびっくりするほどの出席率。
 私はいなくても良かったのではありませんかと入ってすぐ思ったが、私の役割はそういうことではなかったらしい。

 年配医師の隣に座らされ、彼らのお酌とありがたくもないお話しを聞く役目。
 先輩達は皆藤野先生の周りを囲み、後から来た京介先生が私の斜め前に座っている。

 「細川さん、見たあれ?前に話したでしょ、すごい人気だって。俺がこんな端っこになってるんだから」

 私は呆れて京介先生を見る。