紫の足は手術をしなくても何とかなりそうな所まで回復してきた。
 ただ、しばらく安静が必要だった。

 ところが、松葉杖を使って生活を始めるところまで良くなるとマンションへ戻りたいと言い出した。
 働くにもここにいる方が楽だと言ったのだが、帰りたいの一点張りであかりは光琉が隣に住んでいるのですべて光琉にさせるように命令すると帰宅を許した。

 「どういう意味だよ?それ……」

 「だから、光琉ができるだけ家事をやってあげなさい」

 「何言ってんだよ、俺だって忙しいんだから無理だ」

 「なら、一緒に暮らしなさいよ」

 「どうしてそうなるんだよ!」