母親がこちらをじっと見ている。
「……い、いえ。ちょっと冗談かと思っていたらそうじゃなかったみたいで」
「はい?それはどういう意味ですか?まさか、痛いって言っている紫に冗談だと決めつけて診療しなかったとか?」
「……すみません。きちんと今後は責任を持って治療します」
お母さんがため息をついている。
「先生。何があったか聞きませんけど、先生が荒れているのは知っていましたよ。お父様である院長がいつも私の所で愚痴をこぼしてらして。本当に親不孝ですよ。あんなにいいお父様を心配させて。いけませんよ」
なんでここで俺が怒られなければならないんだ?
光琉は小さくなっていた。すると後ろから笑い声がした。



