「うん。何回もお見舞いありがとうね。大分良くなってきた。リハビリしながら働いてる」
 
 里香子は彰へ目を移し、話しかけた。
 
 「彰、仕事大丈夫なの?」
 
 「ああ、今日は急変しても呼ばれないように他の人へ頼んできた」
 
 紫はびっくりした。
 
 「そうなの?そんなことできるの?」
 
 「まあね。普段夜勤代わってやったりするとおたがいさまってことでね。担当患者で重症の場合はだめだけどさ」
 
 「さすが、あきちゃん。抜かりがないね」