「うん。とりあえず、小康状態。完治は難しいみたいの……」
 
 「そうか。何かあればシフトの相談とかしろよ」
 
 「うん、ありがとう。大丈夫、院長が主治医だし、叔母さんもいるから……」
 
 「そうだな。でも、言えないこととか悩みくらいは聞いてやれる。いつでも頼ってくれていいから」

 居酒屋へはいると、個室にはすでに里香子が待っていた。
 
 「ゆかりー!ひさしぶりだね。足の具合どう?」
 
 立ち上がると近寄ってきた紫と手を握り合う。

 そんな二人を嬉しそうに見つめる彰。