「そうかそれは良かった。色々教えてあげてくれ」
 
 「はい」

 にこにこする私を光琉先生が睨んでる。何なのよもう。

 あきちゃんが私に向かって言う。
 
 「紫。医者になるんじゃなかったっけ?俺、お前にいつ会えるかなって楽しみにしてたのに。どうして看護師なんだよ?」
 意地悪な瞳を瞬かせてあきちゃんは言う。
 
 「……予定は希望で終わりました。学力もお金も足らなかった。なれるのは看護師だけでした」
 
 「それでも、きちんと看護師にはなったんだな、えらいじゃん紫」
 
 「それをいうならあきちゃんじゃないの。医者になるなんて。頭良くてお金もあったんだね」