教室にもいないし、自習室もいない。あとは部活?でも今日はないはずだし。 と思いながら図書室前の廊下を歩いていると、恭太にバックハグされて、顔を赤くしている立原の姿があった。 ははっ、そっか。 自分でも驚くほど乾いた笑いが出る。 「俺じゃ、ダメなのかなぁ」 「こんなに好きなのに」 自分の情けなさに涙が出てくる。 「言わなきゃ伝わんないよな」 明日、俺の気持ちちゃんと伝えようと決意した。