大嫌いなキミに愛をささやく日

「あれを凄いって言うんですか?ただ猫を被っているだけに見えて……。普段の煌人を知っているだけに、寒気がしました」

「はは、言うね凛ちゃん」



だけど――と先輩。



「今はファミレスでこうやって仲良くしてるけどさ。やっぱり社長の息子って、住む世界が違うよね。憧れる」

「憧れ、ですか?」

「凛ちゃんは違うの?憧れない?」

「(煌人に、憧れ……?)」



残念ながら先輩と共感出来なかったため無言でいると、先輩が「そっか」と苦笑した。



「まぁ、憧れなんて抱かないのが正解だよね。憧れたって、俺は鳳条くんみたいな生活が出来るわけじゃないし。凛ちゃんも、鳳条くんと恋人同士になって付き合えるわけじゃないしね」

「え……?」



意味が分からなくて先輩を見つめると、先輩は「ん?」と首を傾げた。



「だって、釣り合わないでしょ?

御曹司の鳳条くんと、一般人の凛ちゃん」

「……」



釣り合わない――



その言葉は、なぜか私の心に引っかかった。