大嫌いなキミに愛をささやく日

「げぇ!?」



ここが教室であるのをいいことに、お母さんは先生役になって、ミッチリ煌人をしごき始める。



「あなたって子は!いつか真剣な声で”話がある”って電話で言うから何かと思ったら……大事な人が出来た、なんて。

そこまではいいのよ?だけど、」



――大事な人が出来たら、お前がやらないといけない事は分かっているな?

――……はい



「パパのこの言葉を、どうして”何もかも一番になる”って事に解釈するの?ピアノで賞をとろうが、テストで一番になろうが、そんな事は関係ないのよ!

勉強や運動で一番になっても、何個も賞をとっても。それらが好きな人を前に、何かの役に立つの?立たないでしょ!」

「は!?じゃあ、俺はどうすればよかったんだよ!」



思わず大きい声で言い返した煌人に、お母さんは怒った顔のまま、ため息を吐いた。

そして、



「”あなたがやること”っていうのは、私たちに凛さんを紹介する事。それだけよ」



そう言った。



「……は?それだけ?」