大嫌いなキミに愛をささやく日

「私は……正常だと思うんだけど、」

「正常なヤツは、床に体育座りなんかしねぇよ」



あ、本当だ。いつの間にか保健室の隅で、体育座りしてた。

立ち上がって、パンパンとスカートを叩く。よかった、綺麗に埃が取れた。



「ねぇ煌人。さっき私に引いたよね?」

「は?俺が?凜に?」

「うん。さっきの授業で……」



私が宿題のプリントをやっていなくて、問題に答えられなかった時。

先生に「宿題をするのを忘れました」って事実を言わずに「分かりません」で誤魔化した事。



「宿題をやってないから答えが分からないって……素直に言えなかったの。あれは、良くなかったな」

「凛……」



はぁ、と。ため息が出る。

そして立ったまま、変わらず保健室の隅で小さくなった。



「変にプライド高い私が、たまにイヤになる」



小さな小さな声で、ポツリと漏らした声。

その声は本当に小さくて聞こえなかったはずなのに、煌人は「ふぅん」と返事をした。



「俺からしてみればさ。今、俺の前で素直に話す凜の事を、俺はすげーと思うけど?」