大嫌いなキミに愛をささやく日

「(よりによって当てられた!)」



しかも算数。文章問題。

文章を読む時間も、式を思いつく時間も。

ましてや計算して正しい回答を出す冷静さも。

今の私には、何一つない。



「わ、わかりません……」

「三田が分からない?そんなに難しい問題だったか?」

「いえ、そうじゃなくて……」



私がやってこなかったのがいけなかったんです――それだけの事を、どうしてか言えなかった。



「(先生が困った顔をしてるし、皆も私を見ている。どうしよう。何て言おう、いや、何か言わなきゃ…!)」



緊張で手が震えて、顔が自然と下がっていく。

先生も「三田?」と心配そうな顔つきになってきた。



「(何か言わないと、何か、何か……!)」



完全に頭が真っ白になった、その時だった。



ガタッ



「先生ー、三田さん調子が悪いので、保健室に連れていきます」