大嫌いなキミに愛をささやく日

「……」



再び黙った煌人に、お父さんは「ヤレヤレ」とメモ帳を出し、何やら書いている。



「何ですか?それ……」

「これ?煌人くん観察用メモだよ。ご両親に提出するようになってるんだ」

「!!」



お父さんの言葉を聞いて、煌人は瞳をカッと開いた。

そして、お父さんの持っていたメモを、バシッと叩き落す。



「だから……そういうのがイヤなんだって!

俺の両親は、俺を間違った方向で溺愛する。

片や、凛のご両親は他界していて、溺愛してもらいたくても二度としてもらえない……。

それを考えると、クソっ腹がたつんですよ……

俺のふがいなさと、凛への申し訳なさで!!」



はぁはぁ、と肩で息をする煌人。

そして、そんな煌人を見るお父さん。

お父さんは優しいけど、こういう場で「そうか君も辛かったんだね」と言う人ではない。


むしろ――



「つまり君は、凛を哀れんでいるという事かな?」