大嫌いなキミに愛をささやく日

「!ため息、多い?」

「うん。お父さんは、凜の変化には鋭いからね」

「……そうなの?」

「その顔は疑ってるね?」



へへ、と愛想笑いを返してしまった。

だけど、お父さんは聞く気満々らしくて。

私はおずおずと、煌人の事を話題にする。



「お父さん……この前さ、学校で煌人と会ったでしょ?」

「うん。その鳳条くんが何か?」

「最近、避けられてるの。全然話してくれないし」

「……」



私の話に、お父さんは、ただ黙って頷いた。

「目も合わさないし一緒に帰ろうとも言わないし何考えているか分からないし」と息継ぎナシで喋る私の背中を、優しくポンポンと叩く。



「そうか、凛は鳳条くんの事が気になるんだね?」

「え……まぁ確かに。あんなにあからさまに避けられたんじゃ、気になるよ」

「(そういう意味の”気になる”じゃないんだけどなぁ)」



お父さんが「ふふ」と笑ったのを見て、私は頭に疑問符を浮かべた。

「何がおかしいの?」と聞く。

すると「ゴメン」のジェスチャーが返って来た。



「悩む凜が可愛いと思っただけだよ。ごめんね、親ばかで」