「喧嘩を始めて1週間のこたちだけだから、これからの成長に期待できるね」
そう、少女が言うとみんな、驚愕していた。
少女の言うことが本当なら、1000人もいる族が、喧嘩を始めたばかりのたった50人に負たことを意味する。
「じゃあ、帰ろっか」
「はい‼」
そう帰っていく人たちの特攻服の背中には『夜桜』と文字が刺繍されている。
タイムを測っていた男の子の特攻服の背中の上に『初代幹部』
そして、みんなの指揮を執っていた少女の特攻服の背中の上には『初代総長』と刺繍されていた。
『夜桜』
それは、できて数ヶ月で世界No.1にまで上りつめた最強の暴走族。
そして、幹部以上は顔どころか本名すら知られていない。
出回っているのは偽名だけ。
そのため、怖がられることもあるが…
『きゃぁぁ‼夜桜の方々よ!』
『今日は桜星様よ!』
『ちょっとまって!今日は桜姫様もいますよ‼』
『うぉぉ!今日こっちに来てよかった!』
そう騒がれるくらいの人気を誇る。


