ボキッ

バコッ

ドォン!

月が明るく灯している頃、大きな倉庫の近くで抗争が起こっていた。

「か、解散、します…」

抗争の決着が付き、負けた族の総長はそう、宣言した。

「そっか。もうこれ以上犯罪に手を染めないでね?今度こそ少年院行きになるから」

そう、勝った族の総長らしき少女は言い、下っ端の方を向いた。

「みんな、怪我してない?」

「してないです‼」

そう言うと、みんな驚いていた。

なんせ負けた族の人数が1000人に対して、勝った族の人数はたったの50人なのだから。

「良かった。ねえ(せい)、今回はどのくらいで終わったの?」

と少女がストップウォッチを持っている男の子に聞いたら、

「ちょうど30分だよ」

そう、答えた。