約束の時間の9時になってあの男が迎えに来てくれた。
相変わらず車はかっこいいしあの男もカッコイイ、でも最初の印象が最悪過ぎてどうしても受け入れられない。

ここから別荘までは1時間。
祖父には女の友人と泊まるということにしてある。
祖父は変な詮索はしないからできたことだ。

運転するあの男のことをみると

「どうしたの雅ちゃん」

とニコニコし出した。
もうこの顔をこの距離で見るのも今日で最後なんだなと思うとなんか寂しくなったような気がした。