翌日。
朝、目が覚めてベッドから起き上がると、久しぶりに制服に袖を通した。
以前まで学校あるたびに着ていたのに、今はなんだか新鮮な感じ。
着替え終えてリビングに行くと、お母さんたちは私を見るなり嬉しそうな表情をした。
「おお、小春おはよう」
「おはよう、小春」
椅子に座ってコーヒーを片手に新聞を持ったお父さんと、朝食の準備をしながら笑顔を私に向けるお母さん。
「おはよう、お父さん、お母さん」
2人に挨拶を交わした。
本当はまだ気持ちの整理はつかないけれど、このまま部屋に引きこもっていてはダメだと思ったから。
家族みんな揃って朝ごはんを食べ終えると、お母さんは私にあるものを渡してくれた。