それから、なにかを後悔するかのように申し訳なさそうな表情になってゆっくりと私に話してくれた。

「小春、ごめんな。今までずっと小春の気持ちに気づいてあげられなくて」

「……お父さん」

「それに、1学期の時、学校休みたいと言ったことあっただろう?」

お父さんの問いに小さく頷いた。

その当時はいじめられていた時期で、精神的に本当にしんどくて両親に伝えた時のこと。

「それって、小春なりのSOSだったんだよな。それなのに、父さん無理矢理学校に行かせてしまった。小春が抱えているものを知ろうともせずに……こんな最低な父親でごめんな」

謝るお父さんに、私は首を横に振ってはお父さんの目をしっかり見て、今、心の中にある思いを伝えた。

「最低なんかじゃないよ。だって、今では学校を休ませてくれた。おかげで、ずいぶん気持ちも落ち着いたんだよ」

それは、家族の支えがあったから。

ーー“学校に行くのは当たり前”

そんな考えはやめて、“学校に行かなくてもいい”という考えに変えてくれたこと。