俺の名前なんだけどさ、


あんまり言いたくないのよね。


っていうのはさ、


近所の俺のダチの名前がさ


「ポチ」だの「コロ」だの


「ラッキー」だの「たろう」だの


「ミミ」だの「みかん」だの


「プリン」だの「まりん」だの


ありきたりな名前なんだよ。


その点、俺は、


そこらへんの奴とはちがうのよ。



俺の名前は・・・



「ウルトラ・ゴージャス・セレブ・ラッキー」





ウソウソ。冗談。冗談。



俺の名前はさ、やっぱり


そこらへんの奴らとおんなじ、


ふつうなカンジで、


「シェル」っていうんだよ。


ん?


ありきたりな名前だって?


ありきたりはわるいことじゃないぜ。


すくなくとも俺は


「ウルトラ・ゴージャス・セレブ・ラッキー」


なんてよばれたくないし。


ご近所のひょうばんもよくないぜ。


このごじせいに。


だからってはんたいに


「すごく・まずしい・びんぼう・たろう」


ってのもやだな。


ごしゅじんだって名前をよぶとき


なんかダークなきもちになっちゃうよ。




んーと、


まぁ、それはおいておいてだな、


なんで名前を言いたくないかというとね、


「シェル」って


なんかさ


おんなのこの名前っぽくて


はずかしいっていうか、


てれくさいんだよな。


「シェルちゃん」


なんていわれるとついはずかしくて


わらっちゃうぜ(モジモジ)。


まいっちゃうなー(デレデレ)。