二人の思い出の中には一本の桜がある


出逢った日も
告白した日も
初めてのデートも
すべてここから始まっている


彼を好きな私の気持ちも
私のことをいつも見ている彼のことも
桜は全部知っている


なかなか会えなくなって
一人で桜を見に来たとき
写真を撮って彼に送った


「今年も綺麗に咲いてくれたな」


遠く離れた国にいる彼
桜も私も
また会える日を待っている
淋しくはないよ
いつも気持ちは繋がっているからね


強がる私に
彼は素敵な指輪の写真を送ってきた


「あの日の桜をまた見に行こうか」