待っているとキッチンに行った宮野くんがホットミルクのカップをふたつ持って戻ってきた。

「はい、どうぞ。これ飲んだら夜、眠れるらしいよ」

 熱いから少しずつ飲む。
 ほんのり甘い。

「美味しい、幸せ」
「小松が幸せな気持ちになってくれるの、嬉しいわ」

 私は宮野くんを見つめた。
 宮野くんも私を見つめてる。

 すると突然宮野くんが数え出した。

「1、2、3、4、5……8、9」

 私は視線を外した。

「やった! 俺の勝ち!」
「えっ?」
「先に目をそらした方が負けゲームだったんだ」
「いつの間にゲーム?」

 そんなの、私が負けるに決まってるよ。

 だって、こんなにも好きなんだから、恥ずかしくなって、先に目をそらしちゃうよ……。宮野くんは、きっと恥ずかしくはないんだよね?

 いきなりゲームを始めちゃう宮野くん、なんか可愛いな。
 
 ご飯が食べ終わる。
 それからお風呂に入ったり、寝る準備をしたりした。