次の日も、またその次の日もオリバーから暴力を受けた。

 やっぱり助けてくれるなんて嘘じゃないか。
 ほんの少しでも期待した自分がばかみたい。

 そう思っていると、扉が開く。

 またオリバーに殴られるのか。
 嫌だ。いつまでこんな日々が続くんだろう。

 震えて扉を見ると、あのリュカと名乗っていた男がいた。


「二日ぶりだね。ごめん、君を助け出すのにまだもう少しかかりそうなんだ」


 もう来ないのかと思っていた。
 なぜか彼が来たことを喜んでいる自分がいる。


「なんの、用ですか?」

「君の様子を見に来たんだ。あまりにも怪我が酷いようだったら治療しないとと思って」

「一体なんのために……?」

「それは……」


 言い淀む男に、やはり何か隠していると警戒する。

 すると男が少し頬を赤く染め、頭を軽く掻く。