「うわぁー! 可愛い……!」


最初に現れたのは虹色の階段で、キャラクターをモチーフにした手すりが、とっても可愛い……!

すっごくテンションが上がって、大雅くんを追い抜かして階段を駆け上がる。


「雪、はしゃぎすぎ……って、夏帆もかよ……」


「だって、こんなに可愛いんだよ……? テンション上がるよ……!」


「ホント。なんで大雅そんなに冷静? もっと楽しもーよ!」


あ………そうだ、夏帆ちゃんと大雅くんの、仲直り作戦もあるんだよねっ……。


ふふんっ。この間夜ふかしして、その後も何度も打ち合わせしたし、完璧だよ。


「あー! 翔平、もうのぼり終わってる!?」

「へへんっ。雪、大丈夫?」

「一番テンション上がってんの、こいつじゃん……」


この二日間、すっごく楽しむぞ……!

階段で息切れした私に、翔平が面白い顔で駆け寄ってきた。