〇学校
・チャイムが鳴り響く。


夜花:階段を駆け下りる。
   「きゃっ」
   段を踏み外し、バランスを崩す。


神谷:「危ない」
    夜花へ駆け付ける。


・夜花と神谷、階段から落ちる。
 神谷は夜花を庇って、夜花の下敷きになる。


神谷:「大丈夫? 怪我はない?」
夜花:「はい、大丈夫です。って・・・・」
   (うそ! 私を庇って、この人が下敷きに???)
   「す、すみません!!!!」
    急いで立ち上がり、深く頭を下げる。
神谷:「怪我がないならよかった」
    立ち上がり、散らばった夜花の荷物を拾う。
   「はい」

夜花:「あ、ありがとうございます。あの、お怪我は?? 足とか腕とか捻っていませんか? 頭とか打ってませんか?」
    目を潤わせて尋ねる。



神谷:「はは(笑う)。
    大丈夫だよ!
    じゃあね」
    夜花に背を向けて、歩き始める。

夜花:「あ、あの!!!」

神谷:夜花を振り返る。

夜花「ありがとうございました!!!!」
   神谷に頭を下げて、
   残りの階段を駆け下りる。
  (今の人、優しくてカッコイイ人だったなあ)



◯教室

担任:「今日はみんなに転校生を紹介する」


•担任の言葉に、クラスメイトがザワザワする。
クラスメイトA:「転校生だってさ!!」
クラスメイトB:「どんな人だろう」


◯教室のドアが開く。