「あれは何?」
「マリアの荷物運びの列。あれは絶対やらされているな」

す、すごすぎる。でも、あんなにたくさんの荷物、部屋に入らないんじゃないだろうか。私の気持ちを察したかのように、恭一郎さんが応えてくれた。

「だから、強制的に取り巻き男子の部屋に置かれるんですよ」
「そ、そうなんだ」

私なんて、部屋が広く感じるくらい荷物が少ないのに。

「ところで、茜の荷物はこれでおしまい?」
「うん、ありがとう」