A Little Bright Life.

昔のことを話し始めた太陽くんは、とてもうれしそうな顔をしていた。

この前の苦しそうな顔を見たから、私も嬉しくなって、思わず笑みがあふれてしまう。

「綿ちゃんって太陽の後ろでも輝くような月な気がするな。」

「そう?僕はいつまでも太陽の後ろから出てこれない月な気がするな。ヨーロッパの白夜みたいな感じで。」

いつも太陽くんってたとえがうまいなあと思いながら話を聞いていると、先生が入ってきた。

「お、辻くん来てたんだ。来てくれたところ悪いんだけど今から神澤さん検査なのよ。ごめんね。」

「マジっすかー。じゃあ僕いったん帰ります。」

「太陽くん、またね。」

「おう。」

太陽くんは待っているといいそうだったから、帰るといったので少し驚いた。

月に一回にやっているものとは違う検査をするため、時間がかかるらしい。

私は先生が持ってきた車椅子に乗って病室を出た。

いつもはリハビリにも備えて歩いて行っているけれど、以前体調を大きく崩してしまったため、今回は車椅子となった。

「じゃあまずはレントゲンね、行きましょ。」

先生が直々に車椅子を押してくれるのは初めてだから、不安だったけれど一応病院に勤めている人だから、優しい押し方だった。

この前お姉ちゃんが押した時は乱雑で看護師さんとすれ違うたびに注意されてたな。

「ついた、じゃあ中入るわよ。」

私はその後数時間くらいまだ終わらないのかという気持ちで検査をした。

そして、何も発症していませんようにという気持ちも込めて。