A Little Bright Life.

「神澤さん、これお食事ですって何か落ちてる。」

食事を持って入ってきた看護師さんはお盆を置いて、落ちている何かを拾った。

看護師さんが持っていたのは、白い紙で何かが書いてあった。

「えーっと、【辻太陽、090の】……」

辻太陽という名前を聞いてはっとする。

太陽君が落としていったものか…。でも、看護師さんが言っている番号って電話番号だよね?そんな簡単に電話番号落としていっ
ていいのかな?

危機感がないのでは?

「これ、さっきのお客さんが置いていったものじゃない?」

「あ、そうかも……です!」

明るくと言われたのを思い出し、語尾を少し明るくしてみると、看護師さんは目を見開いていた。

やっぱり気持ち悪いよね、急に明るくなったら。

少し控えめに明るくしていこうかな、これから。