A Little Bright Life.

「じゃあ、ひかるちゃん。もうちょっと周りに明るく接してみてよ。そうしたら、お礼になるから。ひかるちゃんが楽しく生きてほしいって思うんだ。」

にこっと笑って私の頭をなでる彼に少し惹かれてしまいそうになってしまった。

いけない、いけない。

明るく接する、か。できるのかな。数年前にうつ病を発症したことで前より暗くなってしまった。10歳のころだったかな。お姉ちゃんが私から離れていった次の年だった気がする。

「わかった。頑張ってみる。」

お礼とか言うと何か買ってとか言ってくるかと思ったので、こんなことを言うのが意外だった。

「うん、頑張れ。」


「過去より未来みた方が光に出会えるよ、じゃあね。」


ニッと白い歯を見せた彼の後ろには、真っ赤な太陽が浮かんでいた。

まるで彼が太陽であるかのように。

私はそう思ってしまった。


彼が太陽のようであるかのように感じてしまった。