二年後、緑色だった葉っぱは赤色へとなっていった。

私は窓際のベッドを使っているため、窓の外がすぐのぞける。

ついこの前まで桜のピンクだったのに、もう紅葉の赤か。

最近は容体が安定していて先生もこっちに来ることが少なくなった。

新しく入った小さな女の子が私と同じ病気で進行が私より進んでいるらしい。

そんなに多くの人がなる病気なのかな。

「神澤さん、点滴しますよ。」

端的にいって表情一つ変えないこの看護師さんは、海原静香さん。

前、私の悪口を言っているのを聞いたとき、【早くいなくならないかな、ガキ。】って言っていた。そこから苦手になってしまった。

今もいなくなれと思っているのかな。

「……」

「……」

不愛想な私の態度も気に入らないとあの時言っていた。

これはなりたくてなったわけではない。自然となっていった。心を閉じてしまうのはこんな簡単なことだなんて思わなかった。

開けるのがとても難しいのは知っていたけれど。