「みらい、いつも妹目の前にするとめっちゃ厳しいらしいのにそんなこと言うんだ。」

みらいの取り巻きはいつもみらいをツンデレだとからかっているのを聞いたことがある気がする。

「は?厳しくない。それは私なりの……あ、愛情表現!とにかく病院には絶対行かせないんだから!」

「えーなんで。僕結構みらいのこと助けたと思うんだけど。」

「ん~!そんなこ、と……」

みらいは真っ赤にしていた顔を一瞬で真っ青にした。

思うところがありすぎる、と顔が言っている。みらいの妹もこんな感じなのかな。きつめに見えて弱くてわかりやすい。

「じゃー、教えて?病院」

負けたと何かほざいていたが、僕にはそんなこと関係ない。

なぜか早く会いたいと思った。ひかるという名前で顔が想像できた。あったことなんか一度もないのに。

「んーーーーーあぁもう!上牧病院よ。」

観念したのか、大声で病院の名前をいった。

「え、そんなおっきい病院なのか?」

「そう、生まれつき体が弱くてね。……嘘だけど」

最後に何か言っていた気がするけど、気のせいか。

「早速明日あたりに行ってみようかなあ。」

「あ、明日?!私、ひかるに言ってから会わせようと思ってたのに」

「え、あ、いーよ。紹介での出会いって恋に落ちにくそーだし」

「やっぱり、狙ってるのね。」