最後に聞こえたその言葉が私を縛っていたものをすべて切った気がする。

ロープで縛られているような気分だった、ずっと。

少しだけ生きよう、少しだけ生きようを何万回もした。

でも今は、その最後のロープが切られたから。

ずっと生きようをたった一回だけした。

「……太陽くん。」

「ひかるちゃん?!」

私が病院で目覚めると、太陽くんは私よりも死にそうな顔をしていた。

なんでそんなにやつれているの。

後で聞いたらずっと私に付きっ切りだったらしい。

ご飯も喉を通らず、吐いていただとか。

「死なないよ、ここにいるから。元気になって。」

「…ひかるちゃん。本当に?」

私をずっと見つめてくれる。

その眼にはずっと光が入っている。

どんなに落ち込んでも光だけは入っている。