式典が終わると各自バラバラと、食事をしに行く人達、遊びに行く人達なんかで、好きに帰っていった。 まるで放課後みたいにワイワイと、家路に向かうみんな。 あたしは友達らの誘いをやんわりと断り、1人式典の終わった体育館に戻ってみた。 1つ2つと、さびしげに点る電気。 後片付けもすでに終わってたようで、人の姿はほとんどなくなっていた。 すぅと息を吸い込む。 懐かしい匂いと、目の前に広がる大きなスペースが。 あたしをあの時まで、戻してくれた。 あの日。 泣けなかった、あの、夜。