ウザい…。

なんで今日朔はこんなにウザいんだろう。

せっかくの気持ち良い風。

この中で眠りたいくらいなのに。


「あたし、帰る」

「へ?」

「じゃあねぇ」

あたしは鞄を持ってフラッと教室を出た。

昼休みは人が多くて助かる。

サボったってわかんない。

「実果〜!」

遠くから朔が呼ぶ声がしたけど、あたしは聞こえてないフリをして階段を降りた。