「す…」

「す?」

「…っ、いや、やっぱいい」

「なにがぁ?」

ナツの大きな瞳が、俺の顔を見つめている。

その視線がまた、痛いっつぅか 勘弁してくれっていうか。

そんなに見られたら言えんだろっ。

俺は視線を合わさないように顔を背けた。

「ふーん。あ、そ」

ナツはちょっとふくれて反対側を向く。

ナツの小さい背中が、俺には。

すっげぇ抱きしめたいくらいかわいい!

でもそんなの、突然やったらドン引きだろ?

嫌われるのは……嫌だ、し?