「何から何まですみません…」
たぶん僕がスーツ代持ってきてないし、持ってきたとしても足りないことくらい軽くお見通しってとこかな。
敵わないな、幸希先輩には。
「幸希先輩もドレスとっても似合ってます!」
「ふふ、ありがとう!」
幸希先輩のドレスは水色のドレスで胸元にはたくさんの白い小花があり、真ん中には水色より少し濃い色でリボンがある。
もう11月半ば。
少し肌寒くなってきているので長袖のものだ。
そして足は黒色のタイツ。
とっても似合ってて綺麗だ……。
「じゃあ行こっか!」
「はい!」
いざ、戦場へ!

「今日は3人紹介するんだけどたぶん1人には会ったことあると思うよ」
会ったことある?
…もしかして!
僕の脳裏にはある1人の人物が思い浮かんだ。
「あ、もう来てるみたい!おーい!」
「お、来たな。幸希!優星くん!」
どうやら予想は当たっていたようだ。
3人のうちの1人は会ったことある人で幸希先輩の婚約者である堀北栄知だった。