あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした

「あやの先輩!ここは僕に任せてください」
「え、取れるの?」
少し疑っているあやの先輩に僕は胸をドーンと叩いて言った。
「任せてください!僕はこう見えて射的のプロですから!」
そう言って僕はあやの先輩が欲しがっているキーホルダーを狙う。
狙いを定めて…打った。
結果はダメだった。
「もう私がやる!」
そう言ってあやの先輩は僕の手にあった銃を取り、狙いを定めている。
5発中4発外しているんだから無理もないか。
残り1発で当てるのは難しそうだ。
もし外れたら僕が当たるまでやろう…。
そう思っていた。
だけど僕の目の前には驚きの光景が──。
「ここね…」
そう言ったあやの先輩はばんっ!と勢いよく弾が発射した。
その弾は真っ直ぐに獲物を狙っていた。
そして見事…1発であやの先輩は欲しかったものを手に入れることができたのだ。
「わーい、やったー!!」
「す、すごい…」
嬉しそうに笑ってピョンピョン跳ねているあやの先輩に僕はただただ驚いていた。