鳳さんと城草さんは、クラスでも有名な幼馴染同士。
だから、こんな本音が言い合えるのだ。

「ええ!迷惑なんかじゃないよ?誰でも忘れることはあるし、仕方ないよ。続いたら直さなきゃいけないかもだけど…」

にっこりと、自分の顔に笑みを貼り付ける。
それは、なによりも強力な粘着テープのように張り付く。深く深く、張り付く。二度と流れないように。

「だよね!ほ〜ら、花菜の勘違いだよっ!」

「はいはい。わかったから、はやくあのこと教えてよ〜!」

「あ〜、今話そらしたでしょ!お見通しなんだからっ」

「あはは!バレちゃった?ごめんごめん」