「透李っち〜、えいえい!」

「うっとおしい!やめろ、蜘蛛女!」

あんなことがあったが二人の関係は変わらない。
透李もあれ以来あむを名前でよんだこともない。でもあむはきっと透李が自分を楽しませてくれると信じている。

「透李っち〜」

「しつこい!…はぁ…もう好きにしろ」

最近は諦めたようにあむと一緒にいてくれる。透李は結局笑ってはくれないが、始めたあった時の無愛想な顔を崩してくれるようにはなった。

この関係が続けばいいなと思う反面、このままじゃいけないとも思う。自分の手を払う透李にあむはしつこく絡み続ける。この心地よい関係を少しでも長く楽しむために。