朝食を食べてカウンセリングルームに向かっていると緋女とチトセの姿が見えた。

「おはようございます、緋女様、チトセっち」

挨拶をすると2人も爽やかに挨拶を返し、緋女の部屋へ向かって行った。

「そういえばチトセ、ご祝儀は…」

「そうですね、相場を調べて…」

何やら難しい話をしているのでスルーした。

カウンセリングルームに入り、また漢字の勉強を始める。今はまず蓮糸 あむと、草ヶ谷 透李を書けるようになるのが当面の目標だ。海神 緋女や淡雪 氷麗はちょっと難しいので後回しだ。蛛藍 蜘歳も書けるようになる気配もない。
そもそも蓮が難しい、なんだこれ。透と似た部分のクネクネ(しんにょうのこと)が難しすぎる!

ちょっと漢字に怒りつつ共通点に嬉しいなと思いながら丁寧に最後の横一本線を引いた。