「昔俺が荒れてた時期あったろ〜?そんとき俺を救ってくれたのが綾なんだよ」
「ところで、わたしはなんでここに呼ばれたんですか?」
依然としてくっついてこようとする彰を押しのけながら壮にたずねる。
「ああごめんね、実はきみがもしかしたら族のスパイなんじゃないかって疑ってたんだけど、彰の知り合いなら問題ないね。」
「手間取らせてごめんね」と眉を下げて謝る彼は紳士に見えた。
「誤解が解けたならよかったです。じゃあ私は授業があるので、「おい。」」
ドアに手をかけて教室に戻ろうとすると今まで黙っていた王様が急に話しかけてきた。
「、、、なんですか?」
「綾、お前鈴蘭の姫にならないか?」
鈴蘭の姫?パンダ女たちがなりたいって言ってたやつ?冗談じゃない。私は目立ちたくないの。
「お断りします。」
「はあ!?お前断んのかよ!」
「ちょ、えー!綾ちゃん!鈴蘭の姫なりたくないのー!?」
「おい〜」
