姫と王様


ーーーー

「よし。じゃあ華山ー。入って来い。」


ガラガラ


「転校してきた華山綾です。」


名前だけ言って席に着く。
周りはシーンとしてるけどどうせ関わらないんだから関係ない。


「じゃあ一限は自習だからチャイムがなったら席座っててくれよー」


そう言って先生は教室から出ていった。

授業がはじまるまでまだ数分時間があったので本を読もうと取り出そうとしてると、3人のパンダメイクの女が話しかけてきた。

「ねえねえ、華山さん!華山さんも鈴蘭の姫になりたくてここにきたの?」

「鈴蘭?この高校の名前?」

「え!?知らないで来たの?」

「鈴蘭っていうのは、「「「キャーーー!!!」」」


廊下の方を向くとさっきのブラウン髪と真面目そうなメガネが立っていた。ブラウン髪がこっちを指さして「あー!」って言ってるのが見える。


「ねえ、もしかして転校生の華山綾ちゃんってきみ?」


、、はあ。最悪。ブラウン髪につづいてキラキラ系にまた関わるなんて思ってなかった。

「、、、そうですけど?」

「ああよかった。俺たちと一緒にきてくれないかな?」

「ごめんなさい、授業があるので。」

「、!ちょっと!なにやってんのよ!裕太さん!次自習なので大丈夫ですよ!」

おいパンダ女。なにやってんの。

「あ、ほんと?よかった。じゃあ問題ないよね?」

「、、、。」

「きみが一緒に来てくれないなら俺も一緒に授業受けちゃおうかな。」

「はあ、、。ついていきます。」

「残念」なんて言いながら人の良さそうな笑顔を浮かべてるメガネは絶対に性格が悪いと思う。