「みーくちゃん、みくちゃん。一緒に帰ろう~」 放課後、部活に行く前の茉由ちゃんとしゃべっていると、そんな声が聞こえてきた。 え?あたしを呼んでるのは誰かな? 小嶋先輩の声に似てるけど、まさかね。 先輩の教室は1階だし。 こんなところに小嶋先輩がいるわけないもん。 そう思いながら声の聞こえた方を見ると、いるわけないと思った小嶋先輩が、ドアのところからひょこっと顔をのぞかせていた。